襲の色目

かさねの色目は平安時代から伝統の着物の表地と裏地の色彩の配色美です。色目には季節感を表す名称がつけられ、季節毎に使用する色目が決まっています。

春の襲の色目

春の季節感を表す襲の色目で、旧暦の1月から3月に使用されます。

色目説明
うめ表が白、裏が蘇芳の色目です。
若草わかくさ表が淡青、裏が濃青の色目です。
桜萌黄さくらもえぎ表が萌黄、裏が赤花の色目です。
黄柳きやなぎ表が淡黄、裏が青の色目です。
ふじ表が薄色、裏が萌黄の色目です。
山吹やまぶき表が淡朽葉、裏が黄の色目です。

夏の襲の色目

夏の季節感を表す襲の色目で、旧暦の4月から6月に使用されます。

色目説明
卯の花うのはな表が白、裏が青の色目です。
若蛙手わかかえで表が淡青、裏が紅の色目です。
杜若かきつばた表が淡萌黄、裏が淡紅梅の色目です。
百合ゆり表が赤、裏が朽葉の色目です。
菖蒲しょうぶ表が青、裏が濃紅梅の色目です。
夏萩なつはぎ表が青、裏が濃紫の色目です。

秋の襲の色目

秋の季節感を表す襲の色目で、旧暦の7月から9月に使用されます。

色目説明
はぎ表が紫、裏が白の色目です。
花薄はなすすき表が白、裏が縹の色目です。
落栗色おちぐりいろ表が蘇芳、裏が香の色目です。
紅葉もみじ表が赤、裏が濃赤の色目です。
白菊しらぎく表が白、裏が萌黄の色目です。
桔梗ききょう表が二藍、裏が濃青の色目です。

冬の襲の色目

冬の季節感を表す襲の色目で、旧暦の10月から12月に使用されます。

色目説明
枯色かれいろ表が淡香、裏が青の色目です。
枯野かれの表が黄、裏が淡青の色目です。
こおり表が白瑩、裏が白の色目です。
氷重こおりがさね表が鳥の子、裏が白の色目です。
雪の下ゆきのした表が白、裏が青の色目です。
椿つばき表が蘇芳、裏が赤の色目です。